153.112機は、右側面から撮った1枚の写真しか残されていません。六角形パターンの迷彩は、他機種や他工場にはありますが、Oeffagでは153.112機で行った試験塗装で終わったようです。また、153.112機が後期型の最初のロットとなります。
迷彩以外の特徴として、機銃はなく、エンジンフードも機銃用に開口していません。プロペラは、ハイドゥクだと思います。ホイールはありません。国籍マークやシリアルナンバーなどは全て、迷彩塗装後に付けています。
機体の六角形迷彩:Their Flying Machinesのサイトに153.112機の写真が掲載されています。下記に写真のページを入れてますので参考になると思います。
胴体:六角形は、コクピット後ろの胴囲を24等分して、それを1ピースとしています。前方に向かい胴囲が太くなる分、六角形も縦に伸びています。コクピット前からノーズにかけて同サイズのようです。図のC列前の六角形から後方にかけて形状が歪になり、尾翼あたりから直っているように見えます。
ラダー:写真では、ラダーの色が胴体より濃く見えますが、舵を切った角度により陰になっていると思います。また、六角形のパターンが反転していることも影響しているかもしれません。
ノーズ、カウリング、エンジンフード:カウリング、エンジンフードの六角形は縦長の方向で描かれていますが、ノーズを含めて形は崩れ、色の境界はボケています。金属部分で塗料ののりが悪かったのではないでしょうか。
六角形の形状とカラー
六角形のパターンは、長方形の1パーツを3×3で1ブロックとし、各色は、明色を2~3色、中間色を3色、暗色を2~3色、計7~9色で1ブロックとなります。ブロックは、左右で1段ずらして配列しています。写真を見ると、L字になる3ピースの明色のパターンが前方に向かい、斜め上になっていることから分かります。ただし、所々で配色を間違っていて、フロント部になるといい加減です。
カラーは憶測になります。Oeffagが初めて試験する六角形迷彩なので、何かを参考にしたとします。長方形タイプの形状は、ローナー社がアビアティックD.Iの一部の機体で使用していたので、ローナー社を参考にしたとして、そこから色を選びました。それは、プラハ国陸博物館所有のノーラーC.II serial119.15の6色と、レオナルド・ダ・ヴィンチ博物館所有のアビアティックD.Iの昇降舵から1色をグリースケールに当てはまるように配置しました。
Methuen21F7(近似色)
Methuen3F6(近似色)
Methuen6E7(近似色)
Methuen7D7(近似色)
Methuen21B6(近似色)
Methuen5B3(近似色)
Methuen21B1(近似色)
※1 WINDSOCK ALBATROS D.III(OEF) p.10#56
※2 LEGENDS OF AVIATION 5 Albatros D.I-D.Va Legendary p.41#56
※26 CROSS & COCKADE JOURNAL Vol.19, No.1 裏表紙 (内)#56
※62 Their Flying Machines サイドメニューの Книги の下にあるリンク(どれでも可)先の Albatros Aircraft of WWI. Volume 4: Fighters に上記と同じ写真が掲載されています。